フィレンツェで革の職人さんに出会う

旅のブログ。
最終回です。

今回は、フィレンツェ。
3日間の滞在期間中、2日間、
通っていた革の工房職人さんとの
お話をたくさん書きたいと思っています。


まずは、フィレンツェSMN駅に到着。
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駅構内の壁にも、絵画がありました。
いいね!
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そこから、歩いて
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カモメもあるく。
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ポンテベッキオに到着。
ポンテは橋という意味なので、
ベッキオ橋ともいうのかな。
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この界隈、今は高級貴金属街になっていますが、
昔は、革のなめし工場や工房がたくさんあったそうです。
現在、革のエリアは、サンタクローチェ界隈になっていますが、
今でも、小さな工房などはちらほら見かけました。

革のかばんや靴を完成品を売っているお店も
街中にあり、さすが、フィレンツェは
革の街だなぁと感動。

路地を入ると、小さな工房兼ショップで制作している
職人さんの姿をガラス越しにみることが、
たっくさんあり、革以外にも、ガラス工芸とかも見つけて、
クラフトの街だ!と旅中で一番の高テンションに。


一方、
興奮していても、お腹が減ります。
いつもの、グウ。
腹が減っては何とやら、ということで
鼻を使って、美味しいにおいをかぎ分け、
たどり着いたのが、
このお店。
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ここのランプレドットは、とっても美味しかった!
ワインを合わせても5ユーロで、
次の日もお昼はここで頂きました。
お店は、「ダンテの家」の横路地を入ったところにあります。


さて、今回の目標、
パリの生地の買い付けとならんで、
革の買い付けができたらいいなぁと、
思っていました。
いきなり行って、なんのコネもなくて、
確かに、厳しいとは、思っていましたが、
「見るだけじゃなくて、なにか体験したい!」
そういう気持ちでいて、


そんな中、出会ったお店がこちら。
「MONACOMETROPOLITANO」
Via ramaglianti,6/R,50125,Firenze,Italy
http://www.monacometropolitano.com
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白い外壁にシンプルに作られた黒い扉。
その中を覗くと、油のたっぷりしみ込んだいい革に、手縫いステッチの
鞄たちが踊るように、ディスプレイされていて、
手前と奥に、大きな作業台が、どっしり。
必要最小限の明かりが、白い内壁に反射して、
室内全体が、ふぁ~って、やわらかく包まれていました。

(これは、入るしかない!)

「ボンジョールノ~。」
跳ね返されちゃうかなって、ちょっと勇気をもって、
店内へ。

店主のアレッサンドラさんは、
力づよく、
自然体で、
言葉がシンプルで飾りなく、
それでいて、あたたかい、
とっても素敵な方。

「小物と一緒に、
革を少し分けて頂きたいんですけど、、、」
って、話しかけた私に、

『いいよ。どんな革がいい?
薄いの?厚いの?
色は?茶色?私が作るのに買った革だから、
少しづつしか売れないけど、それでも大丈夫?
何を作るの?あなたがつくるの?』

って、ごくごく自然に話を進めてもらえました。

その後、

「この革はいいですか?
もう少し、ヌメっぽいのがいいです。表面のつやは
ない方が、、、これ、広げてみてもいいですか?」

と、いろいろな革を見せて頂き、
これというのをセレクト!

「あと、この手縫い用の糸も、分けて頂けますか?」

巨大なオレンジ色の糸も、購入することが
できました。

お買い上げ後に、いろいろと
お話し。

「東京の下町、日暮里というところから来ました。
私も小さなお店をもって、自分でつくったものを
自分で販売しているんです。」
「そのお店は、自転車なんです!」

『え?自転車?
おもしろいね!自転車で移動して、あるところで止まって、
販売するってこと?』

「はい!行商スタイルといって、日本では
昔から豆腐やお魚などの食べ物から生活雑貨まで、
いろいろなものを引き売りしていたんで、
私も自分のできる範囲で、直接販売するには、
これだ!と自転車を改造してもらい、始めました。
いまで丸3年続けています。」

『面白そう!』

「これ、その移動する場所が記してある、
オリジナルMAPです!よかったらどうぞ。」

『わお。このMAPも書いたの?
そう、この場所で販売しているのね。
すっごいアイデア、素敵。
でも、全部日本語でぜんぜん読めないけど(笑)。
お店の名前はなんていうの?
ここに書いてある?』

「下の部分に書いてますが、小さい文字なので、
ここに書きますね。」

ながれのかばんや えいえもん
nagare no kaban-ya eiemon

(二人で、読む)

『このながれってどういう意味?』

「ながれは、行商、移動するということ、Movingです。
かばんは、bag。」

『eiemonは?』

「私の作家名です。意味は、good things。
育った田舎が滋賀県と言うところで、京都の隣ですが、
そこの方言で、いいものをええもんっていうので、
ええもんを使って、ええもんをつくりたいって
思いで、この名前を付けているんですよ。」

『ええも~ん。そうなんだ~。
いいね。』


自分の活動をお話しできるなんて、なんてエキサイティング!
革も糸も素敵だけど、
店主さんがとってもとっても魅力的な方で、

お店をでるとき、
『日本語でありがとうってどういうの?』
って、聞かれて、
ありがとうとお辞儀。
私は、グラッチェとハグ。
ほんとうに、あったかい方でした。


アレッサンドラさんに会えてよかった。
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購入した革と糸

そして、話は続いて、
次の日。
お礼の気持ちをもう一度、使えたくて、
工房を訪ねました。

「こんにちは。」

『おぉ、麻衣!いまあなたの話をしていたのよ。』
と、アレッサンドラさん。隣に、お友達の女性がひとり、
革のジャケットを直しに来ていました。

英語での会話では、
私のボキャブラリーが少なくて、気持ちをなかなか
うまく伝えられないのが、もどかしく、
ちょっぴり涙目に。

「本当に昨日はありがとうございました。
とっても感謝の気持ちでいっぱいで、、、」

『泣かないの!
大切なのは、ことばじゃない。
あなたが言いたいことは、伝わっているよ。』

「はい。ありがとうございます。
あの、これ、あなたに渡したくて、来ました。
まめしぼり手ぬぐいです。旅中、使っていたものだけど、
日本の伝統的な模様で、素材は、綿です。
よかったら、使ってください。」

『えー。いいのー?
ありがとう!とってもかわいいね。
あなたは、どういう風に使っているの?』

「ハンカチーフのようにして、使います。」

『OK。早速、使うわ。』

豆絞りが、工房の作業場に、すぐに馴染んでいます。

よかった。
って、思っていたら、

『よかったら、ここで何か作っていく?』

って、言われ、
もちろん、「はい!!!」

革を選んで、型紙を作って、
裁断はアレッサンドラさんにしてもらい、
糊ずけ、穴あけ、手縫いと、
その工房で、店主さんやお友達さんと
一緒に、制作の時間。

道具は、日本で使っているものを、
違う形や使い方のものも結構あって、
そのたびに、店主さんが使うのを
見てから、使わせてもらいました。
道具は、大切だから、使ったら、元の場所へ。
何も話さなくても、
伝わることがたくさん!

途中お店に入ってくる
知り合いのおにいちゃんに「チャオ。」って挨拶したり。

なんて、素敵な時間なんでしょう。
ひとつひとつの呼吸と空気、
経つ時間を、味わいながら、制作を
させて頂きました。

作ったのは、ギロカルプスのキーケース。
ポルトキアービってイタリア語では言うそうです。


夕方になって、キーケースの完成が
近づいてくるのが、もったいなくて、
もっとここにいたいなって、思う気持ちが強く。


でも、私は翌朝日本に帰らないと。


「アレッサンドラ、完成しました。」

『どれ、見せて。
いいんじゃない。すごくオリジナルな形だし、
手縫いもまあまあいいと思う。
これ、持って帰って、使ったらいいよ。』

「はい!ありがとうございます!!!
ほんとうに、ありがとう!」

『私が日本に行くか、あなたがまたフィレンツェに来るか、
わからないけど、きっとまた会えると思うわ。
ありがとう。あなたに聞いたこと、すごく刺激になったよ。
また、おいで。バイバイ。』


アレッサンドラさん。
出会えて、よかったと本当に思います。
彼女の手のごつごつさとあたたかさ。
まだ、私の手にある感じがします。

また、会えると私も思います。
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現地で作ったキーケースの型紙

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完成品。金具もフィレンツェ製


今回の旅。
どうなる事かと思いましたが、
たくさんの方との出会いと、あたたかさに
触れることができた、最高の時間でした。
これから、大変なことあると思うけど、
アレッサンドラさんのように、強く、あたたかく、
作ることを続けていこう!と
思います。

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旅ブログ、
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
by ittetsudo | 2012-02-08 14:46 | かばんやえいえもん


東京下町。手作りカバンを自転車で移動販売している、えいえもんの日記。


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